このページでは沖本屋古書部門の商品のうち、「沖縄の自然・文化」に関する本をテーマごとに以下の順にまとめ紹介しています。各テーマの中では基本的に、発刊の年が古い順に並べ、下に行くほど発刊の年が新しくなります。

・文化論
・芸能・芸術
・言語
・物語・文学
・自然・動植物
・宗教・生活風習
・伝統工芸
・武道・スポーツ



古書販売部責任者 ヨギ ユタカ

沖縄県公安委員会古物商許可 

第971010000246号


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<文化論>

南島覚書

3,000円 
須藤利一著 
東都書籍 
昭和19年 
状態:背天地小口にヤケとシミ、表紙と扉に所有印、ビニールカバー










忘れられた日本〈沖縄文化論〉

2,000円 
中央公論社 
岡本太郎著 
昭和44年重版 
状態:カバーにスレ、シワ 本体ヨレ、署名、印




【評】最近テレビでは、日本をやたら褒めたたえる「すごいぞ日本」番組が目につく。中国や韓国などアジア各国に追いに上げられ、分野によっては追い越され「経済大国」の地位から滑り落ちる中、日本の素晴らしさを再発見することで、視聴者は失いかけた自信を取り戻す。これがウケているのかもしれない。

 心身ともに打ちひしがれた敗戦からあまり時間が経っていない時期の1950年代から1960年代にかけて、芸術家・岡本太郎は日本再発見の旅に出たが、現在の「すごいぞ日本」番組とまったく異なる視点からの試みだった。仏教など外来文化が入る前の、日本人の精神に流れる源流を探す旅である。

 日本の伝統や文化といっても、無意味な飾りたて、大げさな振る舞いや形式主義を感じるものは「つまらない」と切って捨てる。ただ、純粋な心的エネルギーのほとばしりや自由な精神の躍動を凝視した。

 そんな旅のうち、まだ米軍占領下にあった沖縄についてまとめたのが『忘れられた日本 沖縄文化論』だ。歴史的な事実の紹介は最低限に抑え、芸術家として心ひかれたもののみに焦点を合わせる。「私を最も感動させたものは、意外にも、まったく何の実体も持っていない――といって差支えない、御嶽だった」と語る。

 御嶽(ウタキ)から受けた衝撃を次のようにつづる。「何かじーんと身体にしみとおるものがあるのに、われながら、いぶかった。なんにもないということ、それが逆に厳粛な実体となって私をうちつづけるのだ。(中略)あの潔癖、純粋さ。――神体もなければ偶像も、イコノグラフィーもない。そんな死臭をみじんも感じさせない清潔感。神はこのようになんにもない場所におりて来て、透明な空気の中で人間と向かいあうのだ」。

 文化を語ろうとすれば、彫刻や建築など形から入り、それを比較し分析しようとうする。しかし、「なんにもない」御嶽に心を寄せ、「なんにもない」ことに感動し、その凄さを語るとは、芸術家・岡本太郎ならではだろう。

 ひたすら透明で、一点の曇りのない神秘に、日本人の根源的な信仰を見ようとする。今でこそ、熊野と沖縄の文化の類似点が語られるようになったが、1964年『中央公論』で発表した「火・水・海賊」(熊野文化論)で彼が、「熊野の深くしずまった暗い神秘」と沖縄の御嶽は同じ根を持つと指摘したことも興味深い。知識や論理ではなく直接心に働きかけようとする文章は、今も読み手をひきつけ止まないものがある。(T)







日本人の起源と沖縄

1,200円 
小野隆祥著 
三一書房 
1972年
状態 : 背ヤケ、天ヤケ













岩崎卓爾 一巻全集

4,000円 
現代ジャーナリズム出版会
1974年 
状態 : 函ヤケ  天小口ヤケ シミ



















奄美文化誌  南島の歴史と民俗

3,000円 
長澤和俊 編   
西日本新聞社
昭和49年 
状態 : 函ヤケシミ、帯ヤケ破れシミ















南島研究の歳月 沖縄と民俗学との出会い

1,000円 
野口武徳著 
東海大学出版会 
1980年 
状態:天、小口にシミ汚れ、蔵書印と日付の書込み
【評】南島研究の黎明期に、南西諸島に足を踏み入れた田代安定や笹森儀助に始まり、南島研究を全国区に押し上げた柳田国男や折口信夫、戦後活躍した喜舎場永珣や山下欣一ら15人の「南島」研究者の人となり、研究概要を紹介している。(T)












沖縄人とは何か

1,000円   
大田昌秀著
グリーンライフ
1980年 
状態:表紙にスレ少破れ、背少ヤケ
【評】本書は、著者が1970年代前半にハワイの沖縄人(系)を対象に実施した意識調査をもとに、アイデンティティーに関する考えをまとめたもの。出版された1980年は、沖縄がまだ本土復帰してまもなく、さまざまな面から「沖縄(人)とは何か」が問われた時期であり、本書にもこうした問いが深く反映されている。

 その後、他の都道府県と同様、沖縄でも地方色や地域性は薄まりつつあるが、やはり沖縄は日本で最もアイデンティティーを問う県民であることには変わりない。琉球王国の歴史や沖縄戦という歴史に加え、現在でも在日米軍の大半が集中する現実が「沖縄(人)とは何か」の問いを止めさせない。著者は沖縄人のアイデンティティーの重要な要素として、武力に訴えない「沖縄的やさしさ」を挙げている。

 本来ならば、地域ごとの特色や多様性の上に「日本人らしさ」が乗っかっているはずだが、近年、地域差を押しつぶし「日本人」ばかりを振り回す言論が目につく。しかも、他国に対して「毅然とした態度」「なめられない」に重きを置いて、「沖縄的なやさしさ」とは対極にある「勇ましさ」が強調されているように思えてならない。(T)











沖縄の民俗文化

1,000円 
沖縄文化協会編 
沖縄タイムス 
1981年 
状態 :背、 天地、小口にヤケ・シミ、年月日

【評】本書は「自然と歴史」「沖縄の信仰石造文化」「海外交流・文化の摂取」「生活と生産」「芸能」「方言・歌謡」の6部からなる。各部とも専門家が見開き程度のコンパクトな解説を書いている。写真がふんだんに使われ一般読者でも親しみやすい構成だ。写真の大半は白黒だが、かえってそれが素朴さと独特の趣を添え、昔ながらの沖縄らしさを増幅しているように思える。現在は失われた風景が多いだろう。(T)












沖縄文化研究  13 袋中上人と琉球の熊野信仰  他

2,000円 
法政大学沖縄文化研究所編
1987年   
状態 :  函汚れ スレ 割れジワ 天地  小口シミ

【評】袋中上人といえばエイサーの元祖のように語られることが多いが、琉球王国時代の宗教状況を解説した『琉球神道記』の著者としても知られる。その中で琉球では熊野権現に関連した神社が多いことを指摘している。上人自身が熊野信仰と密接な関係が推察されるほか、補陀落僧として日秀上人が熊野から金武湾に漂着したとされる。こうした熊野と琉球のつながりをたどる論文「袋中上人と琉球の熊野信仰」のほか、「琉球救国運動と日本・清国」「戦時沖縄の防諜について」「八重山民謡の楽式」「漁村・糸満における地域共同体としての『門』の形成と機能」などの論文を掲載する。(T)










 沖縄文化研究  14       生態史としての南島文化   他

2,000円 
法政大学沖縄文化研究所編
1988年   
状態 :  函汚れ  スレ、天地小口シミ














南西日本の歴史と民俗 小野重朗先生傘寿記念論文集

4,800円   
小野重朗先生卒寿記念論文集刊行委員会編
第一書房 
平成2年
状態:函ヤケ・シミ、天と小口にシミ
【評】琉球文学や民俗学の研究に尽力した小野重朗氏の卒寿記念論文集として本書は1990(平成2)年に刊行された。「考古・歴史編」「文学・芸能編」「民俗・社会編」からなり、論文の研究テーマは九州・沖縄地方に幅広く及ぶ。沖縄に直接関連する論文としては、波照間永吉「宮古來間島のヤーマスィブナカ ―儀礼通過と歌謡―」、高橋六二「琉球王府の麦モミシキョマと麦穂祭」、比嘉康雄「久高島の空間観と神々」などがある。











 沖縄びとの幻想

1,200円 
関広延著 
三一書房 
1990年
状態:天と小口にシミ、背ヤケ





















沖縄学の黎明

 
3,000円 
伊波普猷生誕百年記念会編 
沖縄文化協会 
状態:函ヤケ・シミ、本体少シ












ひと・もの・ことの沖縄文化論

1500円 
渡名喜明著 
沖縄タイムス
1992年
状態 : カバー少キズ

【評】自然科学は、細かく分解することによって本質に迫ろうとする。専門家でないので大きな声で言えないが、人間の生きる営みを分析する社会科学も同じ方向へ進んでいるのかもしれない。だが、本書はそれとは違う方向を目指しているように思える。文化について語る時、建築、芸能、歌謡など特定の「もの」や時期に絞る場合が多いが、本書は表題にもあるとおり、「ひと」「もの」「こと」の3者の関係性に注目する。文化を「もの」や分野に区分けせず、全体としてとらえようとする。各章は「差異」「美学」「異文化受容」「神・祭・共同体」などがキーワードになっている。こつこつと事実や検証を積み重ねる手法も重要だが、一方では、文化を直観力と俯瞰する力によってまるごと掴み取ろうとする力も必要なのかもしれない。本書でも紹介しているが、かつて芸術家の岡本太郎が沖縄文化の特質を「なにもないこと」と断言したように。(T)












ウェーバーの社会理論と沖縄

3,800円 
与那国 暹(のぼる)著 
第一書房
1993年  状態 : 函ヤケ  天小口シミ

【評】マックス・ウェーバーといえば『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を思い出す。宗教から資本主義の発達を解き明かす試みに新鮮な驚きを覚えた。本著は、ウェーバーの「伝統主義」の視点から沖縄社会を解きほぐし、近代化や産業化を評価しようとする。(T)













アジアへの架橋

1,400円 
比屋根照夫著 
沖縄タイムス社 
1994年 
状態 : 帯少破れシミ

【評】琉球処分によって日本に編入され同化を強いられた沖縄では、同様に植民地政策や同化政策に苦しむアジア諸国をどのようにとらえ、これらの国々といかに連帯すべきか理論化する試みが繰り返されてきた。その歴史をたどるとともに、著者自身もインドネシアで教鞭をとり同国の文化人や学生らと交流を重ねた歩みを記したのが本書である。掲載原稿が最初に発表された1980年代から1990年代にかけては、日本社会全体でもアジアの人々とどう連帯すべきかが大きな議論になっていたと思う。

 しかし、近年、アジアとの連帯や協力を唱える声はほとんど聞かれない。経済的に成長するアジア諸国を、「経済大国」日本を脅かす存在ととらえる向きも強い。中国や北朝鮮に対してははっきりと脅威論が支配的であり、韓国に対しては歴史認識の問題も絡み関係改善の見通しが立たない。さらにここ1年余り、新型コロナの感染拡大によって、アジア諸国を含め外国からの入国者に対しては感染源になりかねないという否定的な見方が蔓延している。「日本人がどうなるか」という内向きの視線ばかりが目立ち、外国の人々への思いやりを持った視線が話題にあがることはまれである。(T)










南島文化叢書15  
伝承のコスモロジー  琉球と大和の淵ー奄美

2,600円 
高橋一郎著 
第一書房 
1994年 
状態 : 天小口に少シミ










コザに抱かれて眠りたい

1,400円   
高村真琴著 
ボーダーインク
2000年 
状態:天と小口に少シミ、背少ヤケ











太田良博著作集①琉球の女歌人

1,600円 
ボーダーインク 
2003年 
状態:天に少汚れ、他は良













<芸能・芸術>


 沖縄童謡集

1,000円 
島袋全發著 
平凡社     
昭和47年 
状態 : 函ヤケ、本体シミ、赤鉛筆で書き込み
















琉球舞踊入門

1,800円 
宜保栄治郎著 
那覇出版社 
昭和54年 
状態;少シミ










沖縄を彫る

1,000円 
金城実著 
現代書院 
1987年 
状態:カバー背ヤケ、天小口にシミ













沖縄の古典芸能

1,600円 
照屋寛善著 
第一書房 
1989年
状態 :  背ヤケ、天少シミ
















沖縄の遊行芸

3,000円 
池宮城正治著 
ひるぎ社
1990年 
状態 : カバー少々スレ

【評】琉球王国の首都・首里の郊外に戦前まで住んでいた一団の人々、ニンブチャーやチョンダラーが受け継いだ芸能についてまとめている。ニンブチャーとは葬儀で鉦をたたいたり念仏を唱えたりして死者を弔う者であり、チョンダラーは正月などのお祝いに人形芝居のほか、万才系の芸能(掛け合いの話芸であり、漫才のもとになったといわれる)を演じた者。彼らが口にした歌詞やその訳詞をはじめ芸の詳細を解説している。彼らの芸能は庶民生活の喜怒哀楽に深くかかわるとともに、沖縄を代表する芸能であるエイサーの源流ともいわれるが、日常的には貧しく賤しめられていたとされ、華やかさだけでは語りつくせない芸能史の奥深い一面を感じさせる。(T)










新版画風土記 沖縄

2,500円 
儀間比呂志著 
海風社 
1989年 
状態:帯に虫食い、見開きにシミ、著者サイン、ハードカバーの天に虫食い





【評】てぃーだ(太陽)に向かって、幹を伸ばす樹木のように、著者の素朴で力強い版画は、観る者に元気を与える、そんな気がします。

 民話やカレンダーの挿絵で親しまれて来た彼が、当時の沖縄(1980年代後半)を取材して「変容を重ねる故郷について版画家として感じたこと〜」をモノクロやカラーの版画とともに沖縄への想いが綴られています。

 与儀公園の項目では、山之口貘の詩碑が・・えっ!そうだったのと、恥ずかしながら初めて知りました。(Y)




中国と琉球の三絃音楽

2,400円 
王耀華著 
第一書房 
1998年 
状態:カバー、天に少汚れ、シミ














 組踊写本の研究

3,800円 
當間一郎著 
第一書房 
1999年
状態 : 函少シミ  本体背に虫食い痕










民謡の旅 やんばるの歌と文化を訪ねる 26cm判

1,400円 
古木辰治著
沖縄フェース出版
平成13年
状態 : 良











<言語>

琉球語便覧

1,800円 
伊波普猷著 
糖業研究会 
昭和44年復刻版 
状態:カバーヤケ・シミ・破れ









琉球における仮名文字の研究

4,000円 
東恩納千鶴子著 
球陽堂書房 
昭和48年 
状態:函ヤケ、本体少シミ、ヤケ











沖縄の言語史

1,200円 
外間守善著 
法政大学出版局  
1971年 
状態 : 函ヤケ、汚れ、本体シミ















金城朝永全集(上下巻セット)

3,800円 
大藤時彦 外間守善 
沖縄タイムス社   
1974年 
状態 : 函背ヤケ  天小口にシミ








八重山のことわざ

1,600円 
瀬名波長宣著 
沖縄春秋社 
昭和51年 
状態:カバー・天にシミ















.続 八重山方言の素姓

3,000円 
宮良泰平著 
昭和54年 
状態:カバースレ・小破れ














南島文化叢書 2  奄美 与論方言の体言の語法

1,200円 
山田実著 
第一書房 
昭和56年
状態 : 天小口ヤケシミ












琉球語彙史の研究

1,800円 
中本正智著 
三一書房 
1983年
状態 : 並














 沖縄文化研究 11 琉球方言特集

2,000円 
法政大学沖縄文化研究所編
1985年 
状態 : 日付署名  函ヤケ、汚れシミ、天地 小口ヤケ










沖縄ことわざ事典

1,800円 
仲井真元楷著 
月刊沖縄社 
1992年
状態:カバー少汚れ、天・小口に少シミ
















奄美・沖縄 女のことわざ

1,600円 
田畑千秋 
第一書房 
1997年 
状態:背表紙少ヤケ、小口に少シミ、裏見返しに日付の書き込み








【評】いにしえからの人と人が織り成す模様を、とりわけ女性を巡る日常生活から滲み出たその模様を、人は知恵や訓戒として残してきた。そんなことわざの面白さに出会え、思わず苦笑したり、辛辣さに驚かされる本。

例えばこれ、

 夫は塩漬けにしても生かせ

怖〜い!(Y)







黄金言葉 くがにくとぅば 

ウチナーンチュが伝えることわざ200編

1,600円 
仲村優子・編著 
琉球新報社
1997年   
状態:背少ヤケ その他概ね良
















沖縄の方言札

1,200円 
井谷泰彦著 
ボーダーインク 
2006年 
状態:帯ヤケ・スレ







<物語・文学>



琉球物語

3,000円 
新屋敷幸繁著 
鹿児島県社会教育協会 
昭和26年 
状態:背表紙と裏表紙に破れ欠損、全体的にヤケとシミ、表紙に所有者サイン









琉球小話 立体感ある沖縄の風土記

1,800円 
稲垣國三郎著 
沖縄文教出版 
状態:函イタミ、本体ヤケ













沖縄の民話   日本の民話 11

1,000円 
伊波南哲 編 
未来社 
1962年
状態 : 全体的に経年劣化、ヤケ、シミ、カバー破れ

















琉球怪談選集

2,000円 
石川文一著 
沖縄文教出版 
昭和48年 
状態:表紙破れ、スレ、シミ 









 続 琉球歴史夜話

2,400円 
源  武雄著 
沖縄文教出版社
昭和49年 
状態 : 函スレ、シミ、ヤケ












沖縄善行美談

2,400円 
島袋源一郎著 
龍潭図書 
昭和51年
状態 : 天地小口に少シミ、カバーにシミ














鑑賞日本古典文学 第25巻 南島文学

2,000円 
外間守善編 
角川書店 
昭和52年 
状態:天地小口に少シミ、函、帯付














いしかわの民話(下巻)  伝説編

2,800円 
沖縄県石川市教育委員会 
昭和60年   
状態:  奥付に所有印














19世紀における琉球をめぐる英米文学

1,400円 
外間政章著 
昭和61年 
状態 : 函ヤケ シミ、所有者日付署名













  おもろさうし

1,000円 
外間守善著 
岩波書店 
1986年
状態 : カバー ヤケ シミ

















 「ヤポネシア論」の輪郭

1,200円 
岡本恵徳著 
沖縄タイムス社   
1990年 
状態 : 天少ヤケ

【評】ヤポネシアとは、戦後長く奄美大島で暮らした作家・島尾敏雄が提唱した言葉。中心から見た日本とは異なる「もう一つの日本」を捉えようとする試みであり、沖縄の思想界にも大きな影響を及ぼした。島尾がアメリカや沖縄、ポーランドを旅した時に残した文章などを通じて、「ヤポネシア論」の内実や問題点を解き明かそうとする。(T)
















近世沖縄和歌集

1,600円 
嘉手苅千鶴子 他二名 
ひるぎ社 
1990年  状態 : 良















南島説話の研究 日本昔話の原風景

3,600円   
福田晃著 
法政大学出版局 
平成4年 
状態:天と小口に少シミ
【評】 奄美・沖縄地域を実地に調査し説話・伝承を集めて、「兄妹婚譚」「語り物」(人間がいかにいたましく、みじめな存在であるかを主張する文芸)「天人女房譚」「悪神祭祀譚」「木の精由来譚」などに分類し体系化を図るとともに、九州地方、中国地方、韓国など他地域との比較を試みる。 (T)








沖縄昔ばなしの世界

800円   
石川きよ子著 
沖縄文化社 
1996年
状態 :  奥付に所有印

【評】昔話は現実にはありえないことばかりだが、科学技術が目まぐるしく進歩する時代でも、子供たちの心を捉え、大人たちも懐かしい気分にする。いや、ありえない話だからこそ求めるのかもしれない。時には体を動かし汗をかきたくなるように、心も科学や合理性から解き放たれ、自由に想像を駆け巡らせたくなっても不思議はない。理解しがたい異質な世界を感じることによって、何でも思ったとおりにはいかないと謙虚になり、前を向いて進めるのかもしれない。

 日照り、飢饉や豪雨など自然災害に加え、首里王府や薩摩藩から二重、三重の搾取を受けた歴史が、現実を離れられる昔話を沖縄で生んだかもしれない。各地で庶民の思いを物語に紡ぎ伝えられたのだろうが、その多さには目を見張る。そうした昔話のうち、本書は24編を掲載する。話の展開は日本で一般的な昔話に似たものから、沖縄ならではと思われるものまでさまざま。人魚が津波の襲来を知らせる話は沖縄独自ではないだろうか。(T)


















やさしくまとめた沖縄の古典文学

800円   
野村朝常 
沖縄文化社 
1998年
状態 :  奥付に所有印
















光源を求めて 戦後50年と私  

1,400円 
大城立裕著 
沖縄タイムス 
1997年 
状態:天・小口に少汚れ


【評】戦後50年の沖縄とともに作家として自身の歩みを振り返ったエッセイ集である。興味深いのは1972年の本土復帰をどう捉えるか、知識人の考え方の違いである。すでに沖縄の復帰が既定路線になった段階でも、新川明氏らは「反復帰」を掲げるが、著者はこれに批判的な目を向ける。 

 「世に復帰論が燃え盛っているが、それに水をかけたのである。私が同化と異化などと鵺のようなことを言って、ある種の人たちには『大城は何を言っているか分からない』と、首をかしげられているはたで、きわめて明快に、『沖縄は明らかに日本とは別物である』と割り切り、堂々と『反復帰』を唱えたのである」。「まことに恰好がよい。が、私はこれを恰好が良すぎる、と見ていた」

 一方、著者は小説家という道を選んだせいだろう、思想的な明快さよりも現実を正確に描写することを選ぶ。「沖縄のアイデンティティーというものは、私には正直いって、同化と異化のはざまを揺れ動いている、まことに割り切れない、恰好のよくないものに見えた」と語る。

 また、作家として生活することの大変さも垣間見られる。著者は沖縄出身者として初めて芥川賞を受賞し、東京の編集者や作家から東京に出てくるように勧められるが、結局はこれらを断って琉球政府の公務員を続ける。「沖縄にこだわっている」と称賛されるものの、文筆だけで食べていく自信がなかったと告白する。小学生の息子たちを抱えていた。「東京へ出ていかなくてもよいようになったのは、まったく『沖縄』のおかげである。琉球政府の首脳部が、わざわざ考えてくれて、暇のところへ移してくれた。沖縄じゅうの名誉をあげ、自信をつけてくれた、という意味をふくんでいたようだ。東京あたりでは、受賞したとたんに職場で仲間はずれにされ、辞めろと言わぬばかりの嫌がらせをされる、という話も聞いたのだが」






沖縄の昔面影

800円 
金城和彦著 
那覇出版   
1997年 
状態 : 小口にシミ











沖縄・話のはなし  浮世真ん中

1,200円 
上原直彦著 
沖縄タイムス
2004年 
状態 : 少ヤケ













<自然・動植物>



沖縄の海の生物

1,000円 
白井祥平著 
風土記社 
昭和49年
状態:ハードカバーに少破れ・キズ・シミ







イリオモテヤマネコ 南海の秘境に生きる

1,600円 
今泉吉典著 
平凡社 
1978年 
状態:カバー少破れ・シワ、本体シミ
【評】 イリオモテヤマネコが発見されてまだ間もない1970年代、科学者として現地で生態調査を重ねる模様を、多くの写真を交え詳細に記録している。すでに当時から、イノシシの罠にかかって命を落としたり、生息区域が開発によって失われたりするなど、イリオモテヤマネコをめぐる危機的な状況がうかがえる。南の島々の片隅で細々と命をつないできた小さな生き物たちを絶滅させ、今も絶滅に追い込みつつある人間の横暴さを感じずにはいられない。(T)












琉球列島動物図鑑1 陸の脊椎動物

B5版  
5,000円 
池原貞雄、他著 
新星図書出版 
昭和59年 
状態:背・裏表紙にシミ








自然ガイドブック マヤランド西表島 全4分冊

4,000円 
安間繁樹 
新星図書出版 
1986年 
状態:函少スレ、少折れ、本体少シミ












沖縄海中生物図鑑 第3巻 魚

2,000円 
海中公園センター 
昭和63年 
状態:折れシワ













沖縄海中生物図鑑 第6巻 海藻 海浜植物

2,500円 
海中公園センター 
昭和63年 
状態:良









沖縄海中生物図鑑 第8巻 甲殻類 

2,500円 
海中公園センター 
昭和63年 
状態:表紙少スレ










沖縄海中生物図鑑 第9巻 サンゴ

2,500円 
海中公園センター
平成元年 
状態:良










.沖縄海中生物図鑑 第10巻 サンゴ  

2,500円 
海中公園センター
平成元年 
状態:表紙スレ、少折れ









方言でしらべる沖縄の魚図鑑

1,400円 
横井謙典著 
沖縄出版 
1989年     
状態 : 小口に少シミ











沖縄の危険生物 野外活動を安全にすごすためのガイドブック

1,400円 
諸喜田茂充 
沖縄出版 
1990年  
状態:裏表紙に小シワ


【評】 沖縄で生活することは身近な自然と共生すること。例えばヤールー(ヤモリ)。天井や家具の裏に潜み、時折、チッチッチッと鳴いてその存在をアピールする。沖縄ならだいたいどこの家でも飼っている(笑)。幸いヤールーは益獣と言われている。心配なのは畑や道に出没するハブのような害獣たち。海に遊べば危険な魚や貝やクラゲに遭遇。本当に怖いのはそれが危険な生き物だと知らないこと。危険生物の姿と生態、そして対処方を知って、先住者である彼らと共に平穏無事に暮らしたい。(Y)



南の島の自然観察 沖縄の身近な生き物と友だちになろう 

B5版 
1,600円 
土屋誠、その他著 
東海大学出版会 
1991年 
状態:天に少シミ、表紙に反りシワ、ビニールカバー








おもしろハンドブック 魚

1993年
1,400円 
泉見享著 
エポック 
状態 : ビニールカバー少縮み

【評】 沖縄近海でとれる魚284種を方言名と和名で紹介。生き物をきっちり学術的に解説する図鑑と異なり、「おもしろハンドブック」の名前のとおり、肩の力を抜いて楽しみながら魚の知識が身につく。イラストを交えながら、外見上の特徴に加え、海の中のどのあたりに生息するか、どんなものを食べるのか、どうゆうふうに調理して食べられるか、などが分かる。(T)

   



















沖縄県の野鳥

1,200円 
沖縄野鳥研究会 
沖縄出版     
1993年 
状態 : 天に小シミ
【評】本書は専門書でなく、子供向けの分かりやすい言葉で沖縄の身近な昆虫や珍しい昆虫を、見やすいカラー写真をつけて解説する。もともとは1959年4月から1993年10月にかけて、筆者が沖縄タイムスの子供欄に連載した記事。これにヤンバルテナガコガネやクメジマホタルなど4種の書き下ろしを加え、213種を紹介している。(T)















イリオモテヤマネコ ケイ太飼育日誌

1,200円 
池原貞雄 監修 
沖縄出版 
1997年 
状態:少シミ







南の島の昆虫記 

2,400円 
湊和雄著 
沖縄出版 
1998年  
状態:良

【評】県内で確認された野鳥約480種を、見やすいカラー写真とともに紹介。野外でも使いやすいコンパクトなつくりになっている。

 480種のうち9割は渡り鳥に含められる。沖縄など南西諸島は鳥たちにとって、九州から台湾まで1200キロにわたって延び安全な飛行ルートである上、暖かい亜熱帯の気候のおかげで越冬も可能とあって、多様な渡り鳥たちを集める。残り1割が、1年を通して沖縄で過ごし繁殖する留鳥だが、ヤンバルクイナやノグチゲラなど貴重な固有種が多い。かつて沖縄は大陸と地続きであり、この時期に渡ってきた種が、地殻変動によって小さな島に分断された後も生き延び、独自に進化し固有種となった。(T)







生態写真で見る沖縄の蝶

1600円 
具志堅猛 編著 
琉宮城蝶々園 
1999年 
状態:カバー少ヨレ

【評】コノハチョウは、羽の裏側は枯れ葉に似ているが、表側は鮮やかな光沢のある藍色の地にオレンジ色の帯が目立つ。オオゴマダラは金色の蛹とともに、日本最大のチョウとしても知られる。大きな羽をゆったりはばたかせ、フワッ、フワッと舞うように飛ぶ。このように県内で見られるチョウ72種を、大きなカラー写真とともに紹介・解説している。草花を育てる家が多い沖縄では自然の中はもちろん、街中や住宅のまわりでも、チョウの姿をよく見かける。人間の想像力を超える色や形の多様性は、まさに自然が創り出した芸術品である。(T)










島言葉でわかる 沖縄魚図鑑

1,600円 
悦秀満著 
沖縄マリン出版
2003年   状態:表紙にスレと少シミ
【評】単なる魚図鑑ではなく、沖縄で見られる魚に絞り、砂泥地、サンゴ礁、岩礁など生息地ごとに分類し、沖縄方言(島言葉)での呼び名や料理の仕方まで添えられ、かなり実用性が高い。



















自然の示唆と人生 野生からのメッセージ

1,000円 
高良鉄夫 
那覇出版社 
平成16年
状態:カバー少ヨレ






<宗教・生活風習>





琉球風土記

3,000円 
伊波南哲著 
泰光堂
昭和19年 
状態 : 全体的にヤケとシミ











南島採訪記

8,000円 
本田安次著 
明善堂書店版 
昭和37年 
状態:函ヤケ・キズ・割れ 本体シミ













おきなわのふるさと 竹富島

2,000円 
山城善三 上勢頭享著 
竹富公民館
昭和47年  状態 : 背ヤケ  表紙に折れ痕
















沖縄の風土記 沖縄は生きている

A4版 
2,000円 
新星図書 
昭和48年 
状態:函にスレ、少し線状の落書き














やんばる路を往く

1,600円 
国吉真永著 
青い海出版社
状態 : 背ヤケ  天小口少シミ

【評】原稿が執筆され本書が刊行されたのは1970年代の後半、沖縄が本土に復帰してまもない時期である。サブタイトルに「ルポ・人と風土の今むかし」とあるが、本書に書かれた「今」も、現在からみれば「むかし」と化している。著者は沖縄タイムス記者として名護支局などを経験しており、現地をこまめに回って集めた情報を、わかりやすい文体でまとめている。現在はほとんど聞かなくなった地域の風習や、本島との間に橋がかかる前の離島など、ここ数十年で本島北部がどのように表情を変えたかが透けて見えてくる。

借金と引き換えに糸満の漁師のもとに身売りされる「糸満売り」後に本島北部で暮らす人から直接聞いた話は貴重だろう。著者自身も「意外」と評する。「(話を聞いた三人とも)糸満売りを不幸だったとも、苦しかったとも思っていない(中略)それどころか、自分が犠牲になることで家族が救われることに“誇り”さえ抱いていたように思えてならぬ」とつづる。糸満売りされた人が楽天的だったというより、糸満売りを不幸とは感じさせないほど当時の貧困がすさまじかったとみるべきだろう。(T)















白装束の女たち  「神話の島・久高」

1,200円 
宮城鷹夫著 
プロジェクト・オーガン出版局 
1978年 
状態 : 書き込み、マーカー、シミ













近世沖縄の社会と宗教

2,000円 
島尻勝太郎著
三一書房 
1980年
状態:年月日記入、その他は良





【評】「近世沖縄の対外関係」「沖縄の外来宗教」「仲尾政次政隆の配流日記」の3部からなる。仲尾政次政隆とは琉球王朝末期、真宗布教によって流刑に処せられ、10年間八重山で過ごした人物である。

 この中で一番興味をひくのは、沖縄の外来宗教、特に仏教に関する記述だ。沖縄では庶民の宗教といえば、祖先崇拝といわれ、実際、戦後しばらく火葬ではなく洗骨葬(風葬)が一般的。また、近代以前でも肉食を忌み嫌う風潮もなかった。

 しかし、念仏者(ニンブチャー)による念仏歌を通じて、無常観、親孝行、祖先供養といった浄土の教えが広められ、仏教の思想は一部、沖縄の庶民にも浸透してきた。現代においても盛んなエイサーはもともと盆踊りに起源があり、念仏者や念仏歌の流れがエイサーにつながっているともいわれる。(T)








島痛み(しまちゃび)沖縄の離島に生きる

1,200円 
小玉正任著 
文教図書
昭和60年 
状態 : 天ヤケ、シミ

【評】タイトルの島痛みとは、離島ゆえの苦しみ。小さな離島では水、電気、医療、教育などの面で大きなハンディを負う一方、都市部にはない魅力にあふれる。著者は沖縄総合事務局長や沖縄開発事務次官などを歴任しながら、沖縄の離島の魅力にとりつかれ、たびたび訪問する。島の人々の暮らしを紹介するとともに、島の歴史や地名の由来、ハブの習性や特徴にも触れる。中でも、交通手段が限られた多良間村水納島に3回足を踏み入れたのは、思い入れの深さを物語る。(T)








琉球文化と祭祀

1,600円 
福田晃 湧上元雄著 
ひるぎ社  
1987年 
状態 : 背ヤケ、スレ














角川日本地名大辞典  47 沖縄県

4,000円 
編纂委員会 武内理三 
角川書店 
1986年
状態 :  函にシミ・ヨゴレ  天 小口にシミ















 聞き書 沖縄の食事   日本の食生活全集47

1,800円 
編集委員会 代表 尚弘子 他
農文協 
昭和63年 
状態 : ハードカバーの天地に虫喰  少シミ

【評】食事は庶民が受け継いできた最も重要な文化。本書からはそんな意気込みが感じられる。タイトルからも分かるように、沖縄のグルメツアー指南書ではない。地域の人々が日常的に口にする食について、写真をふんだんに使いながら、やんばる、本島中部、那覇、糸満、宮古、八重山、与那国と地域を区切り紹介している。旬で安く手に入る食材を使った料理が食卓にのぼるため、季節ごとに食の彩りも変わる。1年の節目ごとに用意される行事食、冠婚葬祭などハレの日の食事や、体調の変化に応じて用意する滋養食や薬膳料理にも触れている。食によって自然の恵みや季節の移り変わりを実感し、生活のリズムや人生の意味づけを体に刻む(T)












 沖縄社会  民俗学ノート

1,600円 
津波高志著 
第一書房 
1990年
状態 : 背ヤケ  天少シミ

【評】本書は、沖縄本島の村を訪れ祭祀の儀礼や組織を詳細に調べた記録である。専門的な記述が多く、素人の私には理解できない部分があるものの、近隣区域の祭祀において、神役らの座り方を比べることで村の歴史や成り立ちを推察するなど興味深い点も少なくない。古い沖縄の人びとの信仰や精神は、心の内側の世界だけになかなか明確に語ることは難しいものの、祭祀という目に見える形から、ある程度推し量れるのかもしれない。

 非常に個人的な印象だが、本書で調査地区の一つに挙げられた名護市川上地区が気になった。何年か前、同地区で上演された「操り獅子」を見に行ったことがあるからだ。沖縄では通常、獅子舞は中に人が入り演じられているが、「操り獅子」は糸で吊って操る。これが伝承されているのは、県内では同地区を含め3地区のみといわれる。地元の研究者によると、江戸時代末期、同地区に移り住んだ首里出身者が操り獅子を創作した。たまたまとは思いながらも、本書で神役の座席配列について「そこには首里王朝的匂いの濃い三分性が認められるといえなくもない」との記述と関連づけたい気持ちになる。(T)















沖縄の年中行事 ハンドブック

1,200円 
崎原恒新 
沖縄出版 
1990年 
状態:カバーヤケ・スレ










沖縄の聖地  26cm判

1,800円 
湧上元雄  大城秀子著 
むぎ社  
1997年 
状態 : カバー小キズ

【評】最初に琉球の創世神話に触れながら、琉球王国にとって重要だった聖地・御嶽を、写真や図をふんだんにつかいながら、分かりやすくコンパクトに解説している。興味深いのは、王国時代に「東御廻り」や「今帰仁上り」のように、一定期間ごとに聖地を順番にめぐって拝む「巡拝」が、国王から平民まで一般化していたことだ。

聖地はいずれも、壮麗な建物や偶像は一切なく、簡素な祠や香炉があるだけ。王国時代の人々はどのような想像力を働かせ、ありのままの自然に神を見出していたのだろうか。そう考えたくなる。一方で、四国八十八カ所巡り、スペインのサンディエゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼など、洋の東西を問わず聖地をめぐる旅は人の心をとらえてきた。日々の雑事に追われていると、人生は細切れの集まりになり、自分の生きる意味や目指すべき生き方など「全体性」は失われがち。自然の中を歩きながらひたすら自分と向き合う時間を求め、聖なるものと一体化したいと願う気持ちは変わらないのだろう。(T)













奄美の暮らしと儀礼

2,000円 
田畑千秋著 
第一書房
1998年 
状態 : カバーにシール












全琉球・まるかじりの旅  シマのごちそう南遊記

1,200円 
尾竹俊亮著 
ボーダーインク
1998年 
状態 : 背少ヤケ

【評】食へのこだわりが強い人は「面倒くさい」と感じる半面、うらやましいと思う。好きな食べ物を好きなように食べられれば幸福そのものだからだ。本書の著者も食については強烈な個性の持ち主である。食材や調理法はもちろん、食べ方についても周囲と摩擦を起こすことはまったく厭わない。たとえ相手が地元住民でも容赦ない。1970年代から北は奄美から南は八重山を訪れ、琉球の食をめいっぱい味わってきた。著者が取り上げる食は、グルメ雑誌で紹介されるような上品な料理ではない。食材は野菜、魚、大豆、水など地域に根づいたものであり、調理法も昔から庶民に受け継がれた手法にこだわる。それだけに、琉球の食の姿がいかに変わりつつあるか敏感に感じ取る。(T)












沖縄ぬちぐすい事典

1,400円 
尚弘子著 
プロジェクト・シュリ
2002年 
状態:カバー本体ヨレ・シミ












沖縄の聖地  拝所と御願

2,000円 
湧上元雄 大城秀子著 
むぎ社
2003年 
状態 :  並












神々の食 

1,000円 

池澤夏樹・文、垂見健吾・写真

文芸春秋 
2003年 
状態:表紙に少汚れ、シール跡

【評】著者はあとがきで「沖縄は格別にうまいものが獲れるところだというつもりはなかった」と語る。まったく同感である。テレビ番組や雑誌記事で観光地を紹介する場合、グルメに触れないわけにはいかない。視聴者や読者の期待値を上げないと収まりが悪いのだろう、沖縄についても華々しい「美食」の数々にあふれるというように紹介をする。

 確かに本土とは文化や歴史が異なるから珍しい食材や調理法はあるが、小さな島ゆえ土地はそう肥えているわけでなく食材も豊かとはいえない。しかし、小さな島であるがゆえ人と食材の距離は近く、貴重な食材を神に感謝しながら丁寧に扱ってきたことは今でも感じとれる。表題の「神々の食」とは、神々からいただいたような美食というよりは、神々に祈りを捧げながらつくる食という意味に近いだろう。本書では、沖縄で扱われる35の食について、作り手が込めた思いと手間をさらり綴る。(T)

















藁算 琉球王朝時代の数の記録法

1,800円 
栗田文子著 
慶友社 
2005年 
状態:小口に少キズ その他は良









沖縄の癒しと祈り 暮らしの中の御願

1,600円 
高橋恵子著 
ボーダーインク         
2005年 
状態 : 良好










<伝統工芸>

炎と技 稲嶺盛吉 泡ガラスの世界

3,000円 
ニライ社 
1992年 
状態:カバー少ヤケ







金龍五色之雲〈首里城漆塗りのプロセス写真集〉

2,000円 
前田漆芸アトリエ 
1998年 
状態:著者署名、宛名書き












図説 琉球の伝統工芸

1,000円 
天空企画 
河出書房新社 
2002年
状態:良











図説 琉球の染めと織り

1,000円 
児玉絵里子著 
天空企画編 
河出書房新社 
2005年 
状態:良









<武道・スポーツ>


沖縄剣道史

2,000円 
松川久仁男著 
星印刷出版部 
1967年 
状態 : 函ヤケ汚れシミ、本体シミ汚れ、署名












具志堅用高写真集タイトルマッチ

1,800円 
講談社 
昭和55年 
状態:カバー小キズ、ポスター付











沖縄の古武道具 鍛錬道具

2,000円 
外間哲弘 金城政和 共著 
琉球新報社 
状態:背ヤケ、カバー少破れ














攻防拳法 空手道入門

2,400円 
摩文仁賢和  仲宗根源和著 
榕樹書林 
2006年(普及版)
状態 : 良好