先祖の霊を送るエイサー

 8月15日は旧盆最終日のウークイ。お盆で戻ってきた先祖の霊をあの世へ送り出すため、エイサーが各地で踊られる。中でも沖縄市は地域の青年会によるエイサーが盛んだが、中でも、500メートルほどの長さで、幅は車がようやくすれ違える程度の諸見百軒通りにはウークイの夜、次から次へと各青年会が現れ、エイサーを披露する。

 午後10時半過ぎ、百軒通りに近い国道330号の両側は車がぎっしり駐車され、歩道の人通りも多くざわつき始めていた。百軒通りですでにエイサーの演舞が始まり、道の両側には見物客が行き交う。所々に飲み屋があり、店の前にテーブルと椅子を置いたり、店の戸を開けっ放しにしたりしてお客は飲みながらエイサーを楽しむ。

 こうした街中でのエイサーの魅力は、手を伸ばせば届くような距離で見られること。踊り手の手足や太鼓が観客にぶつかりそうなスリル感があり、観客どうしも重なり合うように取り囲み、会場の一体感が強い。大太鼓の音は腹や頭に響くような感覚があり、踊り手たちの意気込みも肌で感じられる。

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