頭の中がコロナ一色の危険

 仕事がキャンセルになって家にいる時間が長くなると、ついついテレビのコロナ関連番組やニュースに見入ってしまう。コロナ感染の動向や対策は大切だが、朝から晩までコロナのことばかり考えると気が滅入りそうだ。テレビの向こうでは「ステイホーム(家にいないさい)」が繰り返されるばかり。緊急事態宣言が出されてからもう1カ月以上になるが、政府の打ち出す対策にはほとんど変わりはない。感染者の削減効果が予想より少ないのならば、なぜ思ったほど効果が出ないのか、もっと具体的で、達成しやすい他の方法はないのか。疑問がつのる。

 もう一つのメッセージ「人の接触機会を8割削減」は、何を根拠にしているのか、誰にどうしろと言っているのか分からない。どの地域で人の流れがどれくらい増えたか減ったか、ニュース番組がよく報道しているが、番組を見ている方はどう受け止めるべきか戸惑う。「もうすでにやっている!」「これ以上どうしろというのか」とか「仕事だから仕方ないだろう」とか、つぶやくばかり。「そうしよう」と納得する人はほとんどいないだろう。

 コロナ感染を戦争に例える人もいるが、コロナは爆弾を落とすこともなければ攻めてくることもない。むしろ、コロナに取りつかれて人間らしい感情を失いかねない。コロナ以外のことに興味がわかないか、コロナ関連番組にイライラするしかない。テレビを消して別のことを考える時間をつくろう。自由に旅行ができる日がくることを想像してみる。ちなみに、この記事に添えた写真は十数年前、アメリカ・カリフォルニア州南東部のモハーベ砂漠で撮ったもの。日本ではお目にかかれない別世界の風景が広がっていた。(T) 

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