大国に翻弄される沖縄

 大国の意向や利益に命運を左右される沖縄の姿は、すでに江戸時代末期には固まっていたのかもしれない。1840年代から外国船が出没するようになり欧米諸国に開国を迫られる。薩摩藩内部の主導権争いや通貨政策の変更によって琉球王国は政治的にも経済的にも混乱し、新たに誕生した明治政府によって日本に併合される。しばらく親日本派と新中国派の対立が続く一方、明治政府は中国に対して、通商上の利益と引き換えに宮古・八重山を引き渡す条約案を合意寸前まで進める。こうした沖縄の激動期を具体的に書き表したのが比嘉朝進著『最後の琉球王国』である。(T)

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