『沖縄県の野鳥』
本書は、県内で確認された野鳥約480種を、見やすいカラー写真とともに紹介。野外でも使いやすいコンパクトなつくりになっている。
480種のうち9割は渡り鳥に含められる。沖縄など南西諸島は鳥たちにとって、九州から台湾まで1200キロにわたって延び安全な飛行ルートである上、暖かい亜熱帯の気候のおかげで越冬も可能とあって、多様な渡り鳥たちを集める。残り1割が、1年を通して沖縄で過ごし繁殖する留鳥だが、ヤンバルクイナやノグチゲラなど貴重な固有種が多い。かつて沖縄は大陸と地続きであり、この時期に渡ってきた種が、地殻変動によって小さな島に分断された後も生き延び、独自に進化し固有種となった。(T)
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