沖縄戦終焉の地をめぐるツアーに参加
79年前の沖縄戦では、日本軍は沖縄本島の南端・摩文仁地域に追い込まれ組織的な抵抗が終了したが、6月29日には、その沖縄戦終焉の地をめぐるツアーが県平和祈念資料館友の会主催で行われ参加した。まず平和の礎から各県の慰霊碑、国立戦没者墓苑へ向けて崖に沿って歩いた。この区域は米軍の猛烈な艦砲射撃を受け、その跡が今も残ることが説明された(写真・上)。さらに、沖縄防衛の主力・第32軍の司令部壕や慰霊碑に立ち寄った後、男子師範学校生徒である鉄血勤皇隊員たちが「自決」した壕などを訪れた。
ここまでは整備された歩道を歩いたが、その後は、追い詰められた日本軍兵士たちが身を隠したといわれる海岸まで、軍手とヘルメットをつけ、道なき道を30分ほど歩いた。主催者が事前に一定程度、歩きやすいように草木を刈っておいてくれたそうだが、行く手を阻む枝や岩を手で押さえ、時々それらにヘルメットをぶつけたり四つん這いになったりしながら森の中を前に進んだ。途中、学徒兵が命を落とした場所であることを示す小さなプレートが岩陰にあった。日本軍兵士が逃げこんだ場所であり、大きな岩がそびえる海岸にたどりついた(写真・下)。
平和祈念公園を出発してから休憩をはさんだが、汗だくでへとへとになり3時間かかった。それでも私たちは食料や飲料水(500mlのボトル3本)を持参しマイペースで歩けた。79年前の兵士たちはおそらく水も食料もなく、轟音をたてる艦砲射撃に追い立てられ恐怖を感じながらであり、彼らの心中は想像を絶する苦しみと恐怖に満ちていただろう。