生活に身近な沖縄のシーサー 荒勝俊著『日本狛犬大全』②

 本書では全国に分布する狛犬の写真を掲載しているが、私のような素人が見ただけでは地域による違いはもちろん、沖縄のシーサーと県外の狛犬の間に形状の違いについて語ることは難しい。だが、それぞれを地元の人々がどう受け止め方の違いについてはいえそうだ。

 狛犬はあくまで神社にあるものであり、一部の例外を除けば一般家庭に置いたりお土産として売られたりすることはほとんどない。一方、沖縄のシーサーはむしろ神社以外で見ることが多い。一般家庭の屋根や門に置かれたりお土産物として売られたりする。焼き物のテーマとしてよく選ばれ、企業や団体のロゴとして使われたりすることもある。県外のように神社と結びつかなかったせいだろうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です