ワタ舞う沖縄の風景

 トックリのように胴体の中央部は膨らみ表面には無数のトゲが突き出る。このように異様な形相でありながら、秋には華やかなピンク色の花が枝を飾る。花が散るとまたまた意表を突き、アボカドに似た濃い緑色の実が無数に実る。木は冬の間沈黙を重ねるようにもみえるが、春には突如、実が割れて真っ白なワタのようなものが顔を出す。南米原産だそうである。フワフワとしてワタに乗って種子を飛ばし子孫を広めるのだろうが、特異な生態は生存競争の激しい地域で育ったせいだろうか。 このトックリキワタは那覇市内の街路樹として定着し、新都心公園にも多く植えられている。例年ならば4月の初めあたりにワタが現れるが、今年は寒暖差が大きく寒い日が多かったせいか4月中旬までずれ込んだようだ。

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