なぜ改憲や護憲にこだわる?

那覇市の新都心公園でシロツメクサが一面に咲いている。例年に比べれば、やや遅いが、自然のサイクルは何とか回っているようだ。一方、この国はどちらに向っているのか見えにくい。
今日(3日)は憲法記念日。護憲派が多いと思われてきた沖縄だが、地元紙によれば、県議会議員へのアンケートでは改憲派が護憲派を上回ったという。憲法9条を改正し「自衛隊違憲論の解消」を目指す勢力が拡大しているらしい。憲法は変えてはいけないとは思わないが、改憲派は9条に「自衛隊を明記」して日本をどんな姿にしたいのだろうか。
改正した後の国家像がまったく見えない。国家像をあえて隠しているのか、もともと描いていないのか。自国第一主義のトランプ政権の誕生、ロシアのウクライナ侵攻、中国の経済・軍備の拡大など世界情勢は刻一刻と変化しているにもかかわらず、日本国内は何十年も同じような改憲論議を繰り返しているようにしか見えない。憲法を変えるか変えないかばかりに目を向けるのではなく、激動の世界で日本の安全保障をどうするか、国家像についての議論の方が重要ではないか。国家像が固まれば護憲か改憲か結論が自ずと見えてこよう。