日本は東洋ではない? 「沖縄文化論」

『岡本太郎の宇宙4 日本の最深部へ』より⑬

 この章の最後に、沖縄の視点から日本文化とは何か、改めて浮かびあがらせようとする。沖縄をはじめ日本ではたびたび、台風や地震など大規模な災害に見舞われ壊滅的な被害を受けてきた。庶民は家や財産をほとんど失いながらも、完全に打ちのめされることなく、せっせと動き回り再建する。モノにこだわらず、あっけらかんと前を向き続けるたくましさがあった。大陸的な東洋文化とは一線を画す島嶼的な文化と呼べる。

 一方、従来から日本の伝統で中心とされてきた京都・奈良の文化はもともと朝鮮・中国から取り入れられたもの。仰々しく重厚で豪華絢爛に満ちた要素が濃い。贅沢を好む支配層には広まったものの、庶民の間で古くから受け継がれてきた精神文化になじんでいるとは言えない。

 文化とは「土地の風土によって盛り上がり崩れる岩石や、その養分と空気を吸って生い育つ植物のようなもの」と太郎は表現する。さらに、日本の歴史を振り返り、文化とは外国のものが素晴らしいと、ひたすら外から文物を取り入れ、明治時代になると、西洋の文明を吸収しながらもコンプレックスを埋めるため、自国の伝統を京都・奈良文化に求め、本来の精神文化を見失ったと指摘する。

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