吉田健正『「軍事植民地」沖縄』
1996年、著名な軍事アナリストの言葉から本書は始まる。「『沖縄の連中はいい加減にせい』という声が出ているんです……だんだん本土側がいらだっているのです」。何にいらだつかといえば、沖縄の米軍基地への反対である。歴史的な背景をまったく無視し、意見の異なる人を頭ごなしに否定する傾向はすでに始まっていたといえよう。強まる「沖縄たたき」に大いなる疑問を感じた著者は、戦後、沖縄が米軍基地から受けた被害を振り返るとともに、米軍や日本政府の対応を分析し、サブタイトルの「日本本土との<温度差>の正体」を浮かび上がらせる。(T)
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