枯れ葉剤の沖縄持ち込み疑惑

 枯れ葉剤はベトナム戦争中に米軍が大量に使用し、緑豊かだった密林が砂漠に変わり、薬剤にさらされた住民や兵士は深刻な健康被害を引き起こし、さらには妊婦の流産・死産が多発、結合双生児のベトちゃんドクちゃんをはじめ先天性異常を抱えた赤ん坊が相次いで生まれたという。その枯れ葉剤が沖縄に持ち込まれて撒かれたり埋められたりしたという証言が次々と明らかになる一方、枯れ葉剤を入れた疑いのあるドラム缶が大量に県内で発見されたことは、当サイトでも紹介している沖縄探見社発行の『データで読む沖縄の基地負担』が解説している。

 最近の報道では、さらにこの疑いが濃くなった。10月15日付の沖縄タイムスによれば、米退役軍人省は、沖縄で枯れ葉剤に触れたために発病したとして、少なくとも15人の元軍人に補償金を支払っていることが分かった。この元軍人は1960年代から70年代にかけて空軍嘉手納基地、那覇港湾施設、キャンプ・シュワブなどの施設に駐留して、がんや白血病、心臓病、糖尿病などを発症したという。米国政府は、沖縄における枯れ葉剤の保管や使用の記録はなく、枯れ葉剤を積んだ船が寄港したこともないと繰り返し主張してきており、補償金の支払いはこの主張に矛盾している。(写真は、枯れ葉剤の可能性があるといわれる大量のドラム缶が見つかった沖縄市のサッカー場)(T)

沖縄探見社のコーナーでは『データで読む沖縄の基地負担』についてさらに詳しく解説しています。

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