沖縄にも暴力と専制の予感

 今から1か月以上前の10月上旬、辺野古新基地に抗議する座り込みに対してひろゆき氏がSNS上で批判的な書き込みを投稿して話題になった(これについてはブログ「路地裏からの沖縄の旅http://okinawatanken.seesaa.net/」で10月9日、15日、22日に投稿」)が、座り込み現場の「テント村」で脅迫状と受け取れる手紙が見つかったことが11月16日、分かった。手紙には「1カ月以内に看板、木材の撤去をお願いします。されない場合は我々が強制的に撤去します」などと書かれ、マッチ箱も入っていたという。文面には敬語が使われているが、現場で活動する人にとっては脅迫である。

 米軍基地をめぐって現在の状況にのみ焦点を当て、中国や北朝鮮との緊張関係が高まる中、米軍との関係強化に障壁になっていると見るだけでは近視眼的である。戦中・戦後の沖縄史を振り返り、日本社会全体を見渡した公正さに配慮する必要がある。その点では、この手紙はひろゆき氏と同様であるが、匿名で書いている上、自分の正しさを押し付けるだけで、議論する姿勢すらない点ではさらに専制主義に近い。手紙の筆者がどれだけ書いた内容を本気で実行しようとしている分からないが、暗い抑圧された時代を予感させる。(T)

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