新しいクリスマスソングはどこに?
ショッピングセンターに流れているBGMにふと耳を傾けると、40年近く前に売り出されたワム!の「ラスト・クリスマス」だった。今も、こんな昔の曲を流すのかと思っていると、ネットニュースに「ワム!の『ラスト・クリスマス』、英クリスマスチャートで1位」という見出しの記事が出ていた。そういえば、日本でクリスマスソングの代名詞になっている山下達郎の「クリスマス・イブ」も同じ頃にリリースされた。偶然だろうか。ちょうど時代はバブル景気の頃。ともに失恋ソングであるが、経済的に先行きの見通しが明るく希望を持てたから、クリスマスを楽しむ余裕があったのかもしれない。私が最近の歌に疎くなったせいかもしれないが、クリスマスソングはもちろん季節の行事や風物を歌った曲が少なくなっている気がする。ウクライナとパレスチナで戦争が続くことに象徴されるように、近年は将来に対する不安が大きく季節の節目もかすみがちということはないだろうか。(T)