2021年10月24日 / 最終更新日時 : 2021年10月24日 okihon-ya 本の紹介 琉球王国から沖縄県へ変わる郵便事情 金城康全著『琉球の郵便物語』 琉球王国時代、公文書など送付する業務は宿次(シュクツギ)と呼ばれ、現代の郵便事業に相当すると思われる。明治時代に入って琉球王国が沖縄県に置き換わると、日本政府から駅逓大属・眞中忠直が派遣され、本格的に郵便事業が導入され […] 共有:TwitterFacebook
2021年10月23日 / 最終更新日時 : 2021年10月23日 okihon-ya 本の紹介 祭祀の向こうに見える村の信仰と歴史 津波高志著『沖縄社会民俗学ノート』 本書は、沖縄本島の村を訪れ祭祀の儀礼や組織を詳細に調べた記録である。専門的な記述が多く、素人の私には理解できない部分があるものの、近隣区域の祭祀において、神役らの座り方を比べることで村の歴史や成り立ちを推察するなど興味 […] 共有:TwitterFacebook
2021年10月17日 / 最終更新日時 : 2021年10月17日 okihon-ya 本の紹介 専門家の視点から沖縄の石造建築を分析 城間勇吉著編『世界遺産 グスク 石垣の魅力と謎・序説』 県土木建築部長などの経歴を持つ専門家の視点から、琉球王国時代に建てられたグスクなどについて、国内外の歴史的な石造建築物と比較しながらその独自性を解説している。建築にまつわる計算式や数字を使いながらも、建築物の写真や図が […] 共有:TwitterFacebook
2021年10月15日 / 最終更新日時 : 2022年2月13日 okihon-ya 本の紹介 日本人起源を問う「海上の道」 柳田國男と沖縄1 仕事の関係もあって『恩納村史 考古編』を読んだが、興味深いのは貝交易の拠点が弥生時代から沖縄にいくつもあった点だ。沖縄周辺の海で採れた貝を拠点に集めて一部は加工を施した後、九州などへ移出していた。南海産の貝は九州に限ら […] 共有:TwitterFacebook
2021年10月10日 / 最終更新日時 : 2021年10月10日 okihon-ya 本の紹介 変わりゆく現世とあの世の距離感 谷川健一著『日本人の魂のゆくえ』 サブタイトルに「古代日本と琉球の死生観」とあるように、本書では仏教の影響を受ける以前の古代日本や沖縄で、人々は「あの世」をどのように捉えたかが主題になっている。印象深いのは、あの世と現世の近さだ。かつて沖縄では、身近な […] 共有:TwitterFacebook
2021年10月4日 / 最終更新日時 : 2021年10月4日 okihon-ya 本の紹介 注目したい本土と沖縄米軍基地の関係 野添文彬著『沖縄米軍基地全史』 日本は過去を検証しない国ではないか。常々そんな疑念が頭をよぎる。この1年半ほどの間、多くの社会的な混乱と経済的な損失をもたらした新型コロナ対策しかり。戦後沖縄に計り知れない影響を及ぼした米軍基地にも当てはまるだろう。沖 […] 共有:TwitterFacebook
2021年9月19日 / 最終更新日時 : 2021年9月19日 okihon-ya 本の紹介 日本人の美学はどこへ 谷崎潤一郎著『陰翳礼讃』 谷崎潤一郎といえば、性愛にはまっていく男の姿を描いた『痴人の愛』や、三姉妹が美しくも哀しい人間模様を繰り広げる『細雪』を思い浮かべる。読んだのは20、30年前であり、細かいストーリー展開は忘れたが、ぐいぐい引きつけられ […] 共有:TwitterFacebook
2021年9月12日 / 最終更新日時 : 2021年9月12日 okihon-ya 本の紹介 沖縄小説の果敢な試み 真藤順丈『宝島』 2019年に発表された直木賞の受賞作であり、沖縄を真正面から取り上げた作品として県内でもかなり話題になった。小説は米軍物資を奪い取る終戦直後の戦果アギヤー(戦果あげ)に始まり、沖縄の本土復帰で結末を迎える。この米軍統治 […] 共有:TwitterFacebook
2021年8月14日 / 最終更新日時 : 2021年8月14日 okihon-ya 本の紹介 生活の隅々にまで及ぶ格差社会 石井洋二郎著「ブルデュー『ディスタンクシオン』講義」 日本でも格差社会化が指摘されるようになったが、注目されるのはあくまでも経済面にとどまる。しかし、本書で紹介されるフランス人社会科学者ブルデューの分析によれば、個人が蓄積する経済資本や文化資本、学歴資本に応じて、映画や絵 […] 共有:TwitterFacebook
2021年8月8日 / 最終更新日時 : 2021年8月8日 okihon-ya 本の紹介 本人が語る村上春樹と大江健三郎 学生時代の頃よく読んだ小説家といえば、村上春樹と大江健三郎だった。村上氏の小説といえば、現実の裂け目にはまり、その下に広がる異世界へ知らず知らずのうちに引き込まれる。個人的にはそんなイメージがある。一方、大江氏の小説は […] 共有:TwitterFacebook