そろそろデイゴの季節

 新型コロナの影響で専ら行事が中止となり遠出が憚れるようになり、時間の流れがぬるりとした、継ぎ目のない感触を帯びるようになった。そうした中では、緋寒桜と並んで季節の到来を感じさせるのが、デイゴである。

 今日(4月14日)は旧暦の3月3日、海に入り厄を落とす浜下り。ようやく寒くもなく暑くもない過ごしやすい季節になったと思える。やがて雨の季節が訪れ、続いて蒸し暑い日々になる。

 那覇市新都心公園のデイゴが花をつけ始めた。濃い緑の葉に囲まれ褐色の枝に咲く赤い花は、火がともったように鮮やかである、ぱっと目にした印象では、長らく親しんだ温帯の草木に近いように思える、しかし、近くに寄ると、小さな三日月型をした花びらが恐竜の歯のように並ぶ。やはり熱帯・亜熱帯に多い草木らしく、どこか現実感を欠く。(T)

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