世界のウチナーンチュ大会まであと2週間

 沖縄にルーツや縁を持つ海外在住者らが一堂に集まる第7回世界のウチナーンチュ大会まであと2週間となった。1990年からおおむね5年に1回の割合で開かれてきたが、このようなイベントが定期的に開催されることはおそらく他の都道府県ではないだろう。沖縄に住むようになってウチナーンチュ大会の会場に何度か足を運んだが、一番印象に残るのは那覇市奥武山公園のセルラースタジアム那覇で催された2011年の閉会式である。ルーツが同じというだけでこれだけ盛り上がれるのだろうかと思ったものだ。

 沖縄はもともと全国的に多くの移民を送り出してきた歴史があり、1980年代から日本へ働きに行く「デカセギブーム」が起きたり海外移住者子弟の研修や留学制度が立ち上がったりして、ルーツとしての沖縄に触れる機会が増えたおかげがあるだろう。しかし、ウチナーンチュ大会のようなイベントが沖縄にある理由はこれだけではないだろう。「デカセギブーム」や研修や留学の制度は沖縄に限ったことではない。沖縄にルーツや縁を持つ人々が日頃の暮らしの中で両親や祖父母らから滲み出るように伝わった何かがあるはずだ。(T)

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