沖縄もワールドカップで盛り上がり?

 12月3日、仕事関係で会った人が開口一番、「昨日の試合、見ました?」と尋ねてきた。もちろん、同日早朝に行われたサッカー・ワールドカップの日本対スペイン戦のことである。もともと沖縄は他県に比べてサッカー熱が高いとは呼べないが、ワールドカップ期間中、日本戦への関心が高いことに違いない。沖縄には関係ない出来事に対しては軽く扱ってきた地元紙さえ、日本が勝利した翌日にはデカデカとトップで扱っている。全国放送がニュースからバラエティー番組までひたすら扱っていることを考えれば、ワールドカップ人気は全国的といっていいのだろう。

 日本のサッカー人気がこれだけ高いことは、Jリーグが地道に人気拡大の努力を重ねたり、選手たちが世界レベルを目指して海外リーグで武者修行に励んだりしたことは大きかろうが、日本人の心理に変化が起きていることも関係していないだろうか。コロナ禍で行動が制限され経済的に苦しい時期が長く続いたことはもちろん、日本はかつて世界2位の経済大国と呼ばれた地位からすべり落ち、今後も国際的に地盤沈下が続くことへの苛立ちと不安が鬱積していることと無関係ではない気がする。

 世界的なスポーツであるサッカーで勝利することは、わずかな時間でもそんな苛立ちや不安から解放される。おかしなナショナリズムと結びつけられることなく「日本」を連呼できる。日本がワールドカップに初出場したのは、1998年のフランス大会である。日本でバブル景気がはじけて長い低迷期に入り始めた時期である。戦後かつてない不況に陥り、大型倒産、企業リストラ、失業者の急増、金融危機が叫ばれた。以後、日本でサッカー人気はじわじわと高まり、アジア予選からテレビ放映されるようになった。(T)

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