春の訪れと沖縄で考える選択

 今日(3月19日)、那覇市内を歩くと、灯りがぱっと点ったような明るい黄色の花をつけたイッペーが、あちこちにみられる。日当たりのよい新都心の南側斜面に生えるデイゴは早くも、燃えるような真っ赤な花をつける。沖縄に足早に春がやってきて、やがて初夏も近いことを感じる。

 しかし、一方で、厳冬に広がる厚い雲のように、重苦しい考えが頭の中を覆う。ロシアのウクライナ侵攻だ。21世紀になっても、大国による武力侵攻が現実に起こりうることを知らされたのである。アジアの発火点に近い沖縄でも、間近に同じ事態を目撃するか、直接火の粉を浴びるか、いずれにせよ遠い対岸の出来事ではなくなった。次に究極の選択が控える。

 ウクライナのように徹底抗戦すべきか。それとも、犠牲者を出すことを避けるために軍事的な抵抗を避けるべきか。もちろん、抵抗をやめて直接的な犠牲者が出なかったとしても、その後の自由や安全が保障されるとはいえまい。簡単に答えを出せないが、答えを出さざるを得ない時期がやがて来るのかもしれない 。(T)

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