クリスマスと沖縄の祈り

 朝夕涼しくなったと感じていたが、ここ二、三日は少し寒く感じるようになった。ショッピングセンターではハロウィーンの飾りつけは、いつの間にかクリスマスの飾りつけに変わっていた。恵方巻、バレンタインデー、ホワイトデーなど新しい行事が生活に入り込んでいる。生活にメリハリをつけ季節感を好む日本人の習性なのかもしれない。

 ただ、伝統行事と新しい行事の間には明らかな違いがある。伝統行事は作物の成長や収穫に感謝し次の収穫を祈願するとともに、生かされている喜びを実感する機会でもある。一方、新しい行事は商品の販売促進と結びつき、非日常感を味わうだけに終わっている。「祈りを捧げる」「感謝する」ことが少なくなっていると改めて思う。かつて麦や稲の初穂、収穫祭など毎月のように沖縄で催された伝統行事も行われなくなっているが、、それでも県外に比べれば残っている方だろう。特に大きな行事でなくても、道端の小さな御嶽に手を合わせる人の姿を時々見かける。(T)

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