2024年9月20日 / 最終更新日時 : 2024年9月20日 okihon-ya 本の紹介 地球の反対側でも戦争の悲劇 大城立裕著『ノロエステ鉄道』 戦争は残酷である。日本から遠く離れた国に移住した人々も戦争の悲劇に巻き込む。そんな事実に光を当てたのが本書である。最初の移民船である笠戸丸でブラジルに到着した沖縄出身の夫婦が主人公だ。短編小説であるが、モデルとなる実在 […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月11日 / 最終更新日時 : 2024年9月11日 okihon-ya 本の紹介 救いのない若者たちの未来? 桐野夏生著『メタボラ』④ 以前読んだ同じ著者の『OUT』はストーリー展開が破滅的なものの、どこか希望を感じる結末だったが、本書は希望のかけらも見当たらない。主人公の香月雄太は生真面目な振る舞いをしながらも、時として自ら破滅に向かうほど狂気的な行 […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月4日 / 最終更新日時 : 2024年9月4日 okihon-ya 本の紹介 倭寇との微妙な距離 吉成直樹著『琉球王国は誰がつくったか』 琉球王国の成り立ちを語る際、倭寇の存在に触れる研究者は少なくない。倭寇とは13世紀から16世紀にかけて中国および朝鮮半島の沿岸で略奪行為や私・密貿易を行った集団を意味する。倭寇が琉球王国にどの程度かかわったかについて研 […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月28日 / 最終更新日時 : 2024年8月28日 okihon-ya 本の紹介 名誉の戦死を語る恐ろしさ 長田紀春・具志八重編『閃光の中で ―沖縄陸軍病院の証言―』 本書の中で特に注目したいのが、沖縄戦で戦況の悪化に伴い陸軍病院が南風原町からさらに本島南部へ撤退する局面である。1945年5月下旬、自力で歩けない患者に対して青酸カリを配布し「自決」を迫る(ミルクに溶かして服用させる) […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月23日 / 最終更新日時 : 2024年8月23日 okihon-ya 本の紹介 南西諸島の防衛力強化と住民の生命 保坂廣志著『首里城と沖縄戦』④ 昨日(8月22日)は、太平洋戦争中に学童や一般住民を乗せた疎開船「対馬丸」が米軍潜水艦に撃沈されてちょうど80年を迎えた日だった。乗船者1788人のうち、犠牲者は名前が判明しただけで1484人、うち学童が784人を占め […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月17日 / 最終更新日時 : 2024年8月17日 okihon-ya 時の話題 旧盆にエイサーの道ジュネ― 今日(8月17日)は旧盆のナカヌヒー。近所の安里青年会がエイサーの道ジュネーを披露した。コロナ禍で中止が続いただけに久しぶりという印象。日常が戻ってきたと改めて感じる。 共有:TwitterFacebook
2024年8月13日 / 最終更新日時 : 2024年8月13日 okihon-ya 本の紹介 代々の沖縄住民と移住組の間に横たわる溝 桐生夏生著『メタボラ』③ 主人公が沖縄の安宿「ゲストハウス」に流れ込んだ後、農連市場の建て替え問題に絡む。これは実在した問題だ。農連市場は東南アジアを彷彿とさせる雰囲気を醸し出し、観光客に人気のスポットだった。ところが、老朽化を理由に建て替え計 […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月7日 / 最終更新日時 : 2024年8月7日 okihon-ya 時の話題 東京化する那覇の夏 今年の夏は例年と違う。これまでならば、夏でも日陰に入れば涼しく感じたが、今年は日陰でもむっとする暑さ。東京の夏のように街全体に熱の逃げ場がなく、フライパンの上を歩くような不快感が漂う。実際、数字の上にも異常さは表れ、7 […] 共有:TwitterFacebook
2024年7月31日 / 最終更新日時 : 2024年7月31日 okihon-ya 本の紹介 沖縄スパイ説の起源は? 保坂廣志著『首里城と沖縄戦』➂ 沖縄戦では日本軍が沖縄住民に対して「スパイ行為」を理由に惨殺など不当な扱いを重ねていたことは、関連書物で繰り返し指摘されてきた。理由としては言語をはじめ文化・生活習慣で本土と大きく異なる上、沖縄に対する差別的な意識が強 […] 共有:TwitterFacebook
2024年7月25日 / 最終更新日時 : 2024年7月25日 okihon-ya 時の話題 台風が過ぎても強雨が続く 台風3号は那覇から遠ざかっているはずなのに断続的に強い雨が降る。かつては台風が過ぎれば乾燥した爽やかな空気が満ちていたが、ここ数年は雨がしばらく続くパターンが多い気がする。台風が持ち込んだ湿った空気のせいらしい。今後も […] 共有:TwitterFacebook