2023年7月2日 / 最終更新日時 : 2023年7月2日 okihon-ya 本の紹介 今のSDGsで間に合うのか 斎藤幸平『人新世の「資本論」』② 沖縄の夏、例年に比べ違っている気がしてならない。例年ならば、木陰に入れば真夏でも心地よいが、今年はそうした感覚がない。木陰に入っても風が吹いても湿気がまとわりつくように思える。気候の歯車が大きく狂い始めたことは、奄美諸 […] 共有:TwitterFacebook
2023年6月24日 / 最終更新日時 : 2023年6月24日 okihon-ya 本の紹介 沖縄で路地裏の魅力を探る 仲村清司・藤井誠二・普久原朝充著 『沖縄 オトナの社会見学 R18』 広々とした空間で、新しく清潔なモノばかりに囲まれていれば、心が落ち着くかといえば必ずしもそうでない。1人か2人くらいがようやく通れるくらいの幅の道が迷路のように入り組み、両側には古ぼけた家々が立ち並ぶ。生活する人々の時 […] 共有:TwitterFacebook
2023年6月10日 / 最終更新日時 : 2023年6月10日 okihon-ya 本の紹介 不条理から学べる普遍的教訓はない カミュ著・中条省平訳『ペスト』② 最後に、訳者の中条氏が解題として本書に込めたカミュの意図をいくつか述べている。その中で非常に示唆深いのは、不条理から学べる普遍的・具体的な教訓はないということだ。カミュは幼い頃から貧困や病気に苦しめられ、さらに言論ゆえ […] 共有:TwitterFacebook
2023年6月4日 / 最終更新日時 : 2023年6月4日 okihon-ya 本の紹介 戦争と重なる伝染病の恐怖 カミュ著・中条省平訳『ペスト』 今、世の中はようやく新型コロナウイルスから解き放たれ自由を謳歌しているように見える。非常によいことだが、苦しめられ続けた3年余りを振り返り分析する動きは今のところ見えない。多くの人々から貴重な時間や愛するモノを奪ったあ […] 共有:TwitterFacebook
2023年5月27日 / 最終更新日時 : 2023年5月27日 okihon-ya 本の紹介 謎多き尚氏と首里城の入門書 上里隆史著『尚氏と首里城』 政治・経済から文化・宗教まであらゆる面で琉球王国の中心を占めた首里城だが、謎が多いことでも知られる。その原因としては、沖縄戦で関連する資料や文化財が焼失したことが大きいだろう。戦後、首里城が1992年に復元され公開され […] 共有:TwitterFacebook
2023年5月13日 / 最終更新日時 : 2023年5月13日 okihon-ya 本の紹介 沖縄の戦後復興と映画館の盛衰 平良竜次・當間早志著『沖縄まぼろし映画館』 本書は、沖縄の復興期に各地に誕生しては消えて行った50の映画館とこれにまつわる人間模様について語っている。中でも、注目したいのが那覇市のアニーパイル国際劇場。戦前は人通りの少ない通りであった新県道が、戦後は「国際通り」 […] 共有:TwitterFacebook
2023年5月6日 / 最終更新日時 : 2023年5月6日 okihon-ya 本の紹介 変幻自在に流転するエイサーをたどる旅 塚田健一著『エイサー物語 移動する人、伝播する芸能』 エイサーといえば、沖縄を代表する「郷土芸能」の1つといわれるが、「郷土芸能」と呼べるかどうか微妙なところもある。定番の演舞曲があるものの、衣装や楽器演奏、踊り方など地域によってかなり差がある上、戦前と戦後では大きく変化 […] 共有:TwitterFacebook
2023年4月30日 / 最終更新日時 : 2023年4月30日 okihon-ya 本の紹介 来方神の芸能をめぐる謎 ひとまずコロナウイルス関連の規制が全面的に解除され、沖縄でも各種の催し物や祭りが復活する見通し。何とも嬉しい限りだ。おそらく他府県と比べても沖縄は地域ごとに特色のある祭りや芸能が豊富といえよう。その中でも異彩を放つのが […] 共有:TwitterFacebook
2023年4月15日 / 最終更新日時 : 2023年4月15日 okihon-ya 本の紹介 本土こそ沖縄に復帰すべき 赤様憲雄著『岡本太郎の見た日本』② 本書については2022年7月24日の投稿で「太郎の見た」東北を中心に書いたが、今回は第4章の沖縄を語ろう。著者はまず、半世紀前、太郎が「忘れられた日本――沖縄文化論」を再刊するにあたって、新たに加えたエッセイ「本土復帰 […] 共有:TwitterFacebook
2023年4月8日 / 最終更新日時 : 2023年4月8日 okihon-ya 本の紹介 伝統回帰に凋落日本の予感 岡本太郎著『日本再発見 芸術風土記』② 本書で太郎が繰り返し指摘したのは、「伝統」の名のもとに変革を拒む日本の風土だ。伝統そのものが悪いのではない。それに胡坐をかいて、時代の新しい血を取り入れることを拒むことが、伝統をつまらないものにする。常に民衆の新しい生 […] 共有:TwitterFacebook