種を絶滅に追い込む人間の横暴さ

 今泉吉典著『イリオモテヤマネコ 南海の秘境に生きる』は、イリオモテヤマネコが発見されてまだ間もない1970年代、科学者として現地で生態調査を重ねる模様を、多くの写真を交え詳細に記録している。すでに当時から、イノシシの罠にかかって命を落としたり、生息区域が開発によって失われたりするなど、イリオモテヤマネコをめぐる危機的な状況がうかがえる。南の島々の片隅で細々と命をつないできた小さな生き物たちを絶滅させ、今も絶滅に追い込みつつある人間の横暴さを感じずにはいられない。(T)

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