コロナ時代に感じるトックリキワタの季節感

 那覇市の新都心公園で、トックリキワタの花が満開を迎えている。もともと沖縄では長い期間咲いていたり咲く期間にばらつきがある花が多かったりする中、毎年11月ごろに咲いている期間が比較的限られている上、今年は新型コロナの感染拡大によって季節の節目を象徴する祭りやイベントが軒並み中止になっただけに、数少ない季節の風景となっている。

 トックリキワタは南米原産の樹木とあって個性的な風貌が目に付く。名前のとおり、トックリのように幹の中央が膨らみ木の表面には棘がつく。鮮やかなピンク色で星形の大きな花をつけ、それが木全体に広がると、あたりをぱっと照らす大きな明かりのようにみえる。花が散った後は、卵型の実がなり、それが割れると綿のようなかたまりが枝につく。多様な生物が種の生存をかけて激しく競い合う熱帯ならではの生態かもしれない。(T)

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