岡本恵徳著『「ヤポネシア論」の輪郭』

 ヤポネシアとは、戦後長く奄美大島で暮らした作家・島尾敏雄が提唱した言葉。中心から見た日本とは異なる「もう一つの日本」を捉えようとする試みであり、沖縄の思想界にも大きな影響を及ぼした。島尾がアメリカや沖縄、ポーランドを旅した時に残した文章などを通じて、「ヤポネシア論」の内実や問題点を解き明かそうとする。(T)

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