組織の呪縛から逃れられない若者たち 打越正行著『ヤンキーと地元』①

 著者は、沖縄で暴走族に加わる若者たちの輪に入り、彼らの心情や生活史を捉えようとする。調査させてほしいと真正面から彼らに求めても受け入れられない。ほとんど年下の彼らにつきまとうように接近し、「パシリ」のような命令に従いながら仲間の一員として受け入れられようとする。ヤンキーと呼ばれる若者を理解しようとする著者の粘り強さ、根気強さは驚嘆ものだ。とても自分ではできないと思う。

 加えて、なるほどと感じたのは、学校という組織からはみ出た若者たちは、暴走族や職場という組織の中に入るが、そこでは新たに先輩・後輩、上司・部下という柵(しがらみ)にからみとられる実態がある。学校に不自由さを感じて飛び出したものの、暴走族や職場という組織にも厳しい上下関係があり、理不尽な強制や暴力に遭うことになる。(T)

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