復帰記念日に思い起こしたいこと

 今日(5月15日)は沖縄が本土に復帰した記念日。今年は72回目と節目でないせいもあり、全国ニュースではほとんど取り上げられていないようだ。しかし、沖縄の本土復帰にあたっては米国追従のさまざまな疑惑があり、現在の日米関係を象徴する面が小さくない。

 約1か月前に岸田首相は訪米したが、議会で演説するなど米国との一体化を強調する姿が目立ち、米国追従が一段と進むことを予感させる。岸田政権はこれまでもそうだが、とりあえず声の大きい勢力に対してウケのよさそうな政策を、細かい部分や具体的な実施方法を詰めずに発表してきたように見える。簡単にいえば思い付きの印象が強い。

 では現実的にどうやって実行していくのか。財源は明確化されていない。戦力の増強や配備は沖縄以外で実現できるように、関係者の説得などに汗をかくのかといえば、その気配はない。結局、地元の反対が強い軍事関連施設は沖縄へ、つまり米国追従のツケを小さな離島県に回す図式になるのだろう。ただ、沖縄では米軍基地が減らないのにさらに自衛隊施の追加配備や施設建設となれば簡単に行くまい。先日断念に追い込まれた、うるま市の自衛隊訓練施設計画が如実に物語っていよう。

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