沖縄を離れて考えた地方創生
故郷に帰る途中に千葉県銚子市に初めて立ち寄った。かつては高校野球で知られた銚子商業や全国的にトップレベルの漁獲高を誇る漁港のイメージがあったからだ。ところが駅前商店街や漁港の周辺を歩くと、人通りが少なく寂しい雰囲気が漂う。漁港近くの食堂で店主と話すと、魚が獲れなくなっていると嘆く。
そんな中で唯一活気を感じたのは銚子電鉄。営業区間わずか6.4キロ、10駅しかない小さな鉄道だが、「ぬれ煎餅」や駅名のネーミングライツなど売れるものは何で売ろうとする営業努力はメディアでもたびたび報じられている。実際に乗ってみると、銚子電鉄の名前を聞いて各地から訪れたらしき人々の姿が少なくなかった。20代くらいの若い車掌が忙しそうに車内を行ったり来たりしていた。
どこの自治体や団体も銚子電鉄をまねるというわけにはいかないにしろ、地方の活性化のカギは、アイディアを生み出し実行する人材に尽きるのだろう。
(上の写真:銚子電鉄、下の写真:犬吠埼)