2022年4月3日 / 最終更新日時 : 2022年4月3日 okihon-ya 本の紹介 退屈という名の地雷原を突き進め 國分功一郎著『暇と退屈の倫理学』 何百年にもわたる闘争を経て、貴族ら一部の人間にしか許されなかった自由と安定を私たち庶民も手に入れた。同時に退屈という副産物が生活の中に滑り込んだ。これに対して、酒やたばこといった一時的な気晴らしから始まり、パーティー、 […] 共有:TwitterFacebook
2022年3月27日 / 最終更新日時 : 2022年3月27日 okihon-ya 本の紹介 命を捧げることを美化してよいか 井上靖著『補陀落渡海記』 民俗研究者の間では、熊野地方と沖縄の文化的なつながりが時折指摘されてきた。琉球王国時代に熊野地方から「補陀落僧」と呼ばれる僧侶が沖縄に流れ着き、信仰・文化を広めたり集落を開いたりしたという言い伝えが残る。そんな秘密めい […] 共有:TwitterFacebook
2022年3月19日 / 最終更新日時 : 2022年3月19日 okihon-ya 時の話題 春の訪れと沖縄で考える選択 今日(3月19日)、那覇市内を歩くと、灯りがぱっと点ったような明るい黄色の花をつけたイッペーが、あちこちにみられる。日当たりのよい新都心の南側斜面に生えるデイゴは早くも、燃えるような真っ赤な花をつける。沖縄に足早に春が […] 共有:TwitterFacebook
2022年3月12日 / 最終更新日時 : 2022年3月12日 okihon-ya 時の話題 キナ臭ささは沖縄にも? 今日(3月11日)は最高気温が20度を超え、過ごしやすい一日となった。ここ1週間の天気予報を見ても同じような天候が続くらしく沖縄は本格的に春、初夏を迎えるだろう。ただ、軽やかな気分になる雰囲気ではない。新型コロナの新規 […] 共有:TwitterFacebook
2022年3月9日 / 最終更新日時 : 2022年3月9日 okihon-ya 本の紹介 女性であることを嫌悪 川上未映子著『乳と卵』 前回の投稿に続いて女性作家の小説を読み、男の小説ばかり読んできたことに気づく。意識したわけではないが、男の身勝手さを責められることをひそかに恐れたのだろう。男女平等の世の中といっても、実際には今も男中心であることには変 […] 共有:TwitterFacebook
2022年3月3日 / 最終更新日時 : 2022年3月3日 okihon-ya 本の紹介 解き放たれる女性の魂 瀬戸内寂聴著『花芯』 昨年亡くなった瀬戸内寂聴さんは、飾らない率直な物言いをテレビでよく見かけたが、作品はまったく読んだことがなかった。どんな小説を書くのだろうと思って手にとったのが本著だ。一時期、文壇を干された契機となった作品といわれる。 […] 共有:TwitterFacebook
2022年2月27日 / 最終更新日時 : 2022年2月27日 okihon-ya 時の話題 抑止力神話とウクライナと沖縄 ロシア軍のウクライナ侵攻を知って、台湾危機が発生したら日本はどうなるかと考えた人は沖縄では少なくないだろう。ロシア軍はウクライナ周辺で軍事的な圧力をかけていたが、本格的に侵攻すると予想した人は専門家を含めても少数だった […] 共有:TwitterFacebook
2022年2月26日 / 最終更新日時 : 2022年2月26日 okihon-ya 本の紹介 「袋中上人と琉球の熊野信仰」など 沖縄文化研究13 袋中上人といえばエイサーの元祖のように語られることが多いが、琉球王国時代の宗教状況を解説した『琉球神道記』の著者としても知られる。その中で琉球では熊野権現に関連した神社が多いことを指摘している。上人自身が熊野信仰と密接 […] 共有:TwitterFacebook
2022年2月20日 / 最終更新日時 : 2022年2月20日 okihon-ya 本の紹介 失われた全体性と求められる物語 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』 近現代は肉体と精神を分離し、合理性や論理性の追求によって科学が発展し経済は成長する一方、心が病む原因を生む。一面的な社会的規律や効率性に常にさらされ傷ついた現代人の意識を治癒し、全体性や肉体性を回復するために物語が必要 […] 共有:TwitterFacebook
2022年2月19日 / 最終更新日時 : 2022年2月19日 okihon-ya 本の紹介 豊富な写真と平易な文章で神事を再現 宮城鷹夫・石井義治著『白装束の女たち』 イザイホウは、久高島で12年ごとに催される沖縄の代表的な古代神事だ。島に住む30歳から70歳までの全女性が参加し旧暦の11月15日から5日間にわたってさまざまな神事が繰り広げられる。本書は、島を訪れ直接見聞きした195 […] 共有:TwitterFacebook