2024年10月5日 / 最終更新日時 : 2024年10月5日 okihon-ya 本の紹介 実体の探求よりも「いいね」を求める時代へ 兼本浩祐著『普通という異常』② 本書のタイトルにあるように「普通」が異常さを増すのは時代が変化していることが背景にある。それは「第4章 昭和的『私』から『いいね』の『私』」で紹介しているボードリヤールの分析に集約される。第1段階は、本物というものが存 […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月25日 / 最終更新日時 : 2024年9月25日 okihon-ya 本の紹介 忖度社会化の先に幸せはあるか 兼本浩祐著『普通という異常』① 特にわれわれ日本人は「普通」という言葉を好む。本書のサブタイトルは「健常発達という病」である。「普通」や「健常発達」を口にする時、何も問題がないとしがちだが、実は何らしかの異常を含んでいるのではないか。著者はそう問いか […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月20日 / 最終更新日時 : 2024年9月20日 okihon-ya 本の紹介 地球の反対側でも戦争の悲劇 大城立裕著『ノロエステ鉄道』 戦争は残酷である。日本から遠く離れた国に移住した人々も戦争の悲劇に巻き込む。そんな事実に光を当てたのが本書である。最初の移民船である笠戸丸でブラジルに到着した沖縄出身の夫婦が主人公だ。短編小説であるが、モデルとなる実在 […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月11日 / 最終更新日時 : 2024年9月11日 okihon-ya 本の紹介 救いのない若者たちの未来? 桐野夏生著『メタボラ』④ 以前読んだ同じ著者の『OUT』はストーリー展開が破滅的なものの、どこか希望を感じる結末だったが、本書は希望のかけらも見当たらない。主人公の香月雄太は生真面目な振る舞いをしながらも、時として自ら破滅に向かうほど狂気的な行 […] 共有:TwitterFacebook
2024年9月4日 / 最終更新日時 : 2024年9月4日 okihon-ya 本の紹介 倭寇との微妙な距離 吉成直樹著『琉球王国は誰がつくったか』 琉球王国の成り立ちを語る際、倭寇の存在に触れる研究者は少なくない。倭寇とは13世紀から16世紀にかけて中国および朝鮮半島の沿岸で略奪行為や私・密貿易を行った集団を意味する。倭寇が琉球王国にどの程度かかわったかについて研 […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月28日 / 最終更新日時 : 2024年8月28日 okihon-ya 本の紹介 名誉の戦死を語る恐ろしさ 長田紀春・具志八重編『閃光の中で ―沖縄陸軍病院の証言―』 本書の中で特に注目したいのが、沖縄戦で戦況の悪化に伴い陸軍病院が南風原町からさらに本島南部へ撤退する局面である。1945年5月下旬、自力で歩けない患者に対して青酸カリを配布し「自決」を迫る(ミルクに溶かして服用させる) […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月23日 / 最終更新日時 : 2024年8月23日 okihon-ya 本の紹介 南西諸島の防衛力強化と住民の生命 保坂廣志著『首里城と沖縄戦』④ 昨日(8月22日)は、太平洋戦争中に学童や一般住民を乗せた疎開船「対馬丸」が米軍潜水艦に撃沈されてちょうど80年を迎えた日だった。乗船者1788人のうち、犠牲者は名前が判明しただけで1484人、うち学童が784人を占め […] 共有:TwitterFacebook
2024年8月13日 / 最終更新日時 : 2024年8月13日 okihon-ya 本の紹介 代々の沖縄住民と移住組の間に横たわる溝 桐生夏生著『メタボラ』③ 主人公が沖縄の安宿「ゲストハウス」に流れ込んだ後、農連市場の建て替え問題に絡む。これは実在した問題だ。農連市場は東南アジアを彷彿とさせる雰囲気を醸し出し、観光客に人気のスポットだった。ところが、老朽化を理由に建て替え計 […] 共有:TwitterFacebook
2024年7月31日 / 最終更新日時 : 2024年7月31日 okihon-ya 本の紹介 沖縄スパイ説の起源は? 保坂廣志著『首里城と沖縄戦』➂ 沖縄戦では日本軍が沖縄住民に対して「スパイ行為」を理由に惨殺など不当な扱いを重ねていたことは、関連書物で繰り返し指摘されてきた。理由としては言語をはじめ文化・生活習慣で本土と大きく異なる上、沖縄に対する差別的な意識が強 […] 共有:TwitterFacebook
2024年7月24日 / 最終更新日時 : 2024年7月24日 okihon-ya 本の紹介 不安定な若者の未来 桐野夏生著『メタボラ』② 主人公が転がり込むのはバイトで食いつなぐ「自由な」若者の世界である。最初は一つのアパートやマンションを複数で借りるシェアハウス、次に、見知らぬ同士が一部屋に泊まる「ゲストハウス(ドーミトリー)」だ。私も30代前後の一時 […] 共有:TwitterFacebook