2023年9月16日 / 最終更新日時 : 2023年9月16日 okihon-ya 本の紹介 いつまで続くか?イベント型開発 多田治著『沖縄イメージの誕生』 この「開発」手法は経済成長に一定の役割を果たしたのだろう。大型イベントを打ち上げることによって、インフラ整備が一気に進む。国際的な注目を浴び国内外から観光客を集め、関連商品の売り上げを一挙に押し上げる。しかし、成熟期と […] 共有:TwitterFacebook
2023年9月14日 / 最終更新日時 : 2023年9月14日 okihon-ya 本の紹介 同郷者がつくる市場の賑わい 石井宏典著『都市で故郷を編む』 那覇市の国際通りに面したアーケード街は迷路のように細い路地が入り組み、昭和レトロの雰囲気が漂う。食料品店、土産物店、飲食店、衣料品・アクセサリー店などが並び観光客で賑わうが、だんだん奥に進むと雰囲気は変わる。シャッター […] 共有:TwitterFacebook
2023年9月9日 / 最終更新日時 : 2023年9月9日 okihon-ya 本の紹介 沖縄と民俗学の聖域に切り込む 村井紀著『南島イデオロギーの発生』 沖縄の民衆文化や民俗を語る上で、はずせないのが柳田国男と伊波普猷だろう。柳田は沖縄をはじめ国内各地を歩き民衆の声や記録を集め、伊波は沖縄出者として沖縄の文化や歴史を深く掘り下げた。いずれにせよ、民衆の声なき声に耳を傾け […] 共有:TwitterFacebook
2023年8月20日 / 最終更新日時 : 2023年8月20日 okihon-ya 本の紹介 惜しまれる伝統的な街並み 柳宗悦著『琉球の富』② 本書の14ページに、日本の城下町では「どの町が最も美しいか」と問われれば、ためらわずすぐに「沖縄の首里が第一」と答えると書いている。それは、83ページから94ペースに掲載される戦前の首里の写真を見れば、リップサービスで […] 共有:TwitterFacebook
2023年8月13日 / 最終更新日時 : 2023年8月13日 okihon-ya 本の紹介 三つの異界をどう評価? 高山羽根子著『首里の馬』 本書は、沖縄で暮らす主人公・未名子が「郷土資料館」「クイズ」「宮古馬」という三つの世界にかかわる物語である。それぞれが、奇妙な世界であり、幻想と現実の境界線にきわどく横たわる。著者はそれぞれの世界の細部を描き、その質感 […] 共有:TwitterFacebook
2023年7月30日 / 最終更新日時 : 2023年7月30日 okihon-ya 本の紹介 自分と社会を知る教育の必要性 打越正行著『ヤンキーと地元』② 本書の登場する若者たちに共通することは十分な教育を受けられなかったことだろう。学校では1クラス30~40人を同じスピードで、同じやり方で教育しようとするから、追いつけなかったり、はみ出したりする児童・生徒が何人も出るの […] 共有:TwitterFacebook
2023年7月23日 / 最終更新日時 : 2023年7月23日 okihon-ya 本の紹介 住民にとって豊かさとは何か 柳宗悦著『琉球の富』① 著者は美術評論家や宗教哲学者として知られるが、本書ではタイトルのとおり琉球の富について語る。富の象徴として最初に「墳墓」を、次に「首里」を挙げている。ともに壮大さや豪華さとはかけ離れ、ぱっと見た印象では地味である。しか […] 共有:TwitterFacebook
2023年7月9日 / 最終更新日時 : 2023年7月9日 okihon-ya 本の紹介 組織の呪縛から逃れられない若者たち 打越正行著『ヤンキーと地元』① 著者は、沖縄で暴走族に加わる若者たちの輪に入り、彼らの心情や生活史を捉えようとする。調査させてほしいと真正面から彼らに求めても受け入れられない。ほとんど年下の彼らにつきまとうように接近し、「パシリ」のような命令に従いな […] 共有:TwitterFacebook
2023年7月2日 / 最終更新日時 : 2023年7月2日 okihon-ya 本の紹介 今のSDGsで間に合うのか 斎藤幸平『人新世の「資本論」』② 沖縄の夏、例年に比べ違っている気がしてならない。例年ならば、木陰に入れば真夏でも心地よいが、今年はそうした感覚がない。木陰に入っても風が吹いても湿気がまとわりつくように思える。気候の歯車が大きく狂い始めたことは、奄美諸 […] 共有:TwitterFacebook
2023年6月24日 / 最終更新日時 : 2023年6月24日 okihon-ya 本の紹介 沖縄で路地裏の魅力を探る 仲村清司・藤井誠二・普久原朝充著 『沖縄 オトナの社会見学 R18』 広々とした空間で、新しく清潔なモノばかりに囲まれていれば、心が落ち着くかといえば必ずしもそうでない。1人か2人くらいがようやく通れるくらいの幅の道が迷路のように入り組み、両側には古ぼけた家々が立ち並ぶ。生活する人々の時 […] 共有:TwitterFacebook