2025年2月21日 / 最終更新日時 : 2025年2月21日 okihon-ya 本の紹介 宗教の向こうに荒廃した地方 高取正男著『宗教民俗学』① 本書の最初に登場する「幻想としての宗教」が興味深い。宗教は単に人間の頭の中にあるだけの幻想と断じるのではなく、近代以前の日本に関する記録から宗教が生まれる過程の仮説を裏付けようとしている。特に農村はたびたび飢饉に襲われ […] 共有:TwitterFacebook
2025年2月15日 / 最終更新日時 : 2025年2月15日 okihon-ya 本の紹介 正義を根本から揺るがす時代 ベンジャミン・クリッツァー著『モヤモヤする正義』① もともと一点の曇りのない正義など存在しないのだろう。しかし、近年の社会問題をめぐる議論では、ほとんど揺るぎないと思われた「正義」が揺らぎ始めた。1つにはネット社会の到来が大きいだろう。これまでは新聞、雑誌、書籍などの紙 […] 共有:TwitterFacebook
2025年2月9日 / 最終更新日時 : 2025年2月9日 okihon-ya 本の紹介 弾圧された朝鮮出身者の社会運動 梁石日著『血と骨(上・下)』② 1930年代の大阪を舞台とする本書の最初では、己の欲望のままに行動し暴力を振りかざす金俊平にあくまでも焦点を当てて物語が進むと思っていると、途中から日本で生活する朝鮮出身者の社会全体についても語られるようになる。特に注 […] 共有:TwitterFacebook
2025年2月9日 / 最終更新日時 : 2025年2月9日 okihon-ya 時の話題 首里城で雨の合間に虹 虹ができることは珍しくないが、色がぼんやりしたものが多い気がする。空気中の水蒸気がプリズムとなって太陽光が虹の色に分解されることを考えれば、雨が降って水蒸気が空気中に多いうちに日が差せば、綺麗な虹ができやすいのだろう。 […] 共有:TwitterFacebook
2025年2月4日 / 最終更新日時 : 2025年2月4日 okihon-ya 時の話題 変わりゆく那覇の風景 今日(2月4日)久しぶりに那覇市内の与儀交差点を通りかかると、歩道橋が半分解体されていた。道路を拡張する工事が周辺では進み、解体は避けられないことは明らかだが、道路を渡る時、足腰の悪い歩行者に大きな負担をかける歩道橋は […] 共有:TwitterFacebook
2025年2月1日 / 最終更新日時 : 2025年2月1日 okihon-ya 時の話題 中国の春節と沖縄の旧暦文化 中国の春節に伴い民族大移動が始まったことはテレビのニュースなどでよく取り上げられている。旧暦の正月であり、中国人の生活に今も旧暦文化が根付く(1月29日に旧正月)証といえよう。日本は明治維新とともにあっという間に、生活 […] 共有:TwitterFacebook
2025年1月26日 / 最終更新日時 : 2025年1月26日 okihon-ya 本の紹介 行動で観念を打ち破る 三島由紀夫著『金閣寺』③ 情報化社会の現代では、ネットで集めた情報で観念の世界を築きその中に籠る危険性をはらんでいる。本書の主人公はネット社会とは異なるものの、吃音を引き金として劣等感の積み重ねで観念の精緻な世界を組み立て孤独の世界にどっぷりひ […] 共有:TwitterFacebook
2025年1月19日 / 最終更新日時 : 2025年1月19日 okihon-ya 時の話題 たわわなトックリキワタの実 那覇市新都心公園のトックリキワタが実をつけている。アボカドの実を縦に少し長くしたような形。国内では自然に実っている姿を見ることがほとんどなく、人目をひく。通りかかった母親と小さな女の子はもの珍しそうに眺め、女の子は実の […] 共有:TwitterFacebook
2025年1月19日 / 最終更新日時 : 2025年1月19日 okihon-ya 時の話題 緋寒桜が早くも開花 那覇市緑ヶ丘公園で緋寒桜が咲き始めた。緋寒桜はいったん冷え込まないと咲かないというが、今月前半に気温が下がった後、ここのところ少し暖かくなったおかげだろうか。地元新聞によれば、本島北部の八重岳ではだいぶ花をつけ「花まつ […] 共有:TwitterFacebook
2025年1月19日 / 最終更新日時 : 2025年1月26日 okihon-ya 本の紹介 自己の肯定と否定の危険な関係 三島由紀夫著『金閣寺』② 友人や家族との安易な慣れあいがよいとはいえまい。肉体的な劣等感や生い立ちのせいもあり、心に高い壁を設け孤独に籠る。独特の感性と思考を研ぎ澄ませ、内側に精緻な理論と美的世界を組み立てる。自分は決して他人に理解されない。そ […] 共有:TwitterFacebook